小説の面白さ逃した話(2023/1/30の日記)

ザ・ロード』という小説を読んでいる。結構終盤まで読んだけどそこまで読んでようやく良さが分かってきた気がする。

終盤に入ったあたりで文章をちゃんと読めていなかったなぁと感じた。というのもこの小説って淡々とした荒廃している事実描写から物悲しさみたいなものを想像で補完するタイプの小説で、終盤にきてようやくその補完が大事だということに気づいたからである。

これは本当に大事だと思う。終盤で海の描写があるけどここをじっくり読むと淡々としながらも非常に描写が綺麗である。終盤に入るまではそういったところを事実描写としてだけ受け取っていた。なので良さをあまり感じ取れなかった気がする。こういうことに気づいた後に読んでみるとより綺麗に読めるんだろうけど気付くのが遅すぎた感じがする。

このあたりは仕方ないけどなんだか損をした気分。もう一回読み直すのは面倒だという気持ちもある。今度読むときに覚えておこう。

あとこの小説は短文で刻む感じが田中ロミオっぽいような気がした。個人的に好きな作家なのでそう感じるだけかもしれないけど、『終のステラ』で影響を受けたと言っているだけはある。

終のステラに似ているというよりはそれより前の作品の文体にも似ているような気がする。この小説は2006年発売なのでおかしなような気はする。ただこの小説だけに影響を受けているんじゃなくてもしかすると英文学ってこういう短文で刻む感じが多かったりするんだろうか?だとしたら英文学に影響を受けた文体なのかもしれない。完全に想像で言っているだけなので全く的外れの可能性も高いけど。

なんにせよ終のステラから読んでも普通に楽しめる作品だと感じた。あともう少しで読み終わるので明日中には読み終われるかもしれない。